マナーの基本事典 冠婚葬祭のすべて 

日本の行事における様々なしきたりについての疑問を解決するマナーの基本事典

「結婚しました」の報告 結婚通知状とは?結婚通知状を送る時期や文例

 

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結婚通知状とは

 披露宴に招待しなかった人にはお礼を兼ねて、また披露宴に出席しなかった人には報告のため、結婚通知状を送ります。

内容は、挙式の年月日と場所、媒酌人の名前、今後の指導や支援のお願い、新居の場所とお誘いなどを書いたものです。

結婚の報告をすることで、苗字や住所が変わったことを知らせる良い機会にもなります。

目上の方に送る場合

結婚式の写真を使ったりと、結婚通知状のデザインは自由ですが、目上の方にあまりくだけたものを送るのは避けたほうがよいでしょう。
友人や普段親しくしている相手に送る場合と同じ内容でも失礼はないか、作成の際には十分内容を検討して出すようにしましょう。

送る相手によって、文面やデザインを変えてみましょう。

結婚通知状を出す時期

挙式後、一ヶ月以内に送りますが、年賀状や暑中見舞いの時期が近ければそれを兼ねて送っても構いません。

文面は印刷したものでも大丈夫?

印刷されたものを送る場合は「お心遣いをありがとうございました」や「お正月には二人でごあいさつに伺いたいと思います」など、余白部分に相手に合わせた手書きの一言を添えると、形式的なものにならず気持ちの伝わる内容になるでしょう。 

結婚式をしていない場合でも報告は必要? 

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 最近は結婚式をせずに、入籍だけというカップルも増えてきました。
そのような場合でも、両親はもちろん、親戚や友人、知人への報告は必要です。

お世話になった人や、これからもお付き合いしていきたい人など、結婚式をしていたら招いていたと考えられる人や、年賀状のやりとりをしている人などを目安に、結婚通知状を送るとよいでしょう。

結婚通知状は転居の報告などと兼ねても構いませんので、今後のスムーズなお付き合いのためにも知らせるのがよいでしょう。

結婚通知状の文例

披露宴に出席した人へ

昨年は私どもの結婚に際しまして、お心遣いを頂き誠にありがとうございました。
まだまだ未熟な二人ですが今後ともよろしくご指導くださいますようお願い申し上げます。
下記に新居を構えましたので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

〒123-3333 東京都○○区△△△3-2 □□○○ハイツ203
田中太郎 花子(旧姓佐藤)

 披露宴に出席していない人へ

このたび私どもは、○○様ご夫婦のご媒酌により、○月○日、△△ホテルで結婚式を挙げました。
未熟な私どもですが、どうか今後共よろしくご指導くださいますようお願い致します。
なお、下記に新居を構えましたので、お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄り下さい。
平成○年○月

〒123-3333 東京都○○区△△△3-2 □□○○ハイツ203
田中太郎 花子(旧姓佐藤)

 年賀状で知らせる場合

明けましておめでとうございます。
旧年中はたいへんお世話になりありがとうございました。
私どもは昨年11月○日に結婚し、夫婦揃って初めてのお正月を迎えました。
未熟な私どもですが、今後ともご指導のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
お近くにお越しの際は、新居にもぜひお立ち寄り下さい。
平成○年元旦

〒123-3333 東京都○○区△△△3-2 □□○○ハイツ203
田中太郎 花子(旧姓佐藤)

 挙式をしていない場合

拝啓、皆様にはますますお元気でお過ごしのことと存じます。
このたび私どもは入籍し、下記にて新生活をはじめました。
皆様へのご報告が遅くなりましたこと深くお詫びいたします。
未熟な私どもですが、今後も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。
敬具

〒123-3333 東京都○○区△△△3-2 □□○○ハイツ203
田中太郎 花子(旧姓佐藤)

 結婚報告の形は相手との関係性で決める

結婚式に招待していない人にも、苗字が変わったことや住所が変わったことのお知らせも含め、結婚の報告はしたいもの。

しかし、すべての人に同じ内容での報告では、相手が目上の場合は失礼になったり、相手に不快な思いをさせてしまう・・なんてことも。

さほど親しくもないのに結婚式の写真入りの年賀状やカードが届いて驚いたなどの意見も残念なことですがあるのも事実。

結婚報告の内容は相手との関係性の深さで送り分けるのが賢いやり方といえるでしょう。

 

www.giftmanner.info

 

【参考文献】
[最新ビジュアル版]冠婚葬祭お金とマナー大辞典:主婦の友社
冠婚葬祭とマナーの基本事典:ザ・アール監修・成美堂出版
葬儀・法要・相続マナーと手続きのすべて:主婦の友社
作法が身につく しきたりがわかる 冠婚葬祭マナーの便利帖:岩下宣子 (著, 監修, 監修)
三越伊勢丹の最新 儀式110番: こんなときどうする? 冠婚葬祭:三越伊勢丹ホールディングス (著)