新居を構えた友人や知人には何かしらお祝いの気持ちを伝えたいものですが、新居といってもそれは新築ばかりではなく、「中古住宅」を購入ということは珍しくありません。
この記事では中古住宅を購入した方へのお祝いについて、のしの表書きやお祝いの基本マナーをご紹介します。
中古住宅購入にお祝いは必要?
お祝い自体について言えば、「するべき・しなくていい」と言った
厳密な決まりはありません。
しかし、住居購入は当人たちにとっては大きな節目となるおめでたい出来事ですので、特に親しい間柄や、普段からお祝い事やその他節目節目の出来事でお付き合いのある方などには新築・中古住宅にかかわらずきちんとお祝いをしたいものです。
また、先に自分が新居を構えた際にお祝いを頂いている場合は、同じようにお祝いを贈るのがよいでしょう。
ここで注意をしたいのが、「お祝いをするとお返しの負担が出てくる」ということです。
新築の場合でも披露に招待された時だけお祝いをするというのが基本ですが、これは、お祝いをすると招待しなければならない相手が増え、お返しやおもてなしの負担が多くなるので、余計な気遣いをさせないためにも、やたら滅多にお祝いを贈らないという配慮でもあります。
中古住宅の場合でも同じように、この記事のお祝いの基本は、あくまで「お祝いをする間柄である」ことが前提ということをご了承下さい。
先に同じような出来事で、何かしらのお祝いを頂いている場合や、相手との関係性が深くお祝いを贈ることが自然である場合にのみするとよいでしょう。
お祝いの時期
中古住宅を購入でお披露目をしない場合は、「引っ越し前」か「引越し後」の片付けなどが落ち着いた頃に贈るのがよいでしょう。
お披露目に招待された場合は、品物であれば引越し前に、現金を包む場合は招待当日にさりげなく渡します。
また、新居に必要な物を贈りたいと考える場合は、親しい間柄であれば本人たちのリクエストを聞いたり、新居のインテリアなどを見せてもらい、雰囲気に合う物を日を改めて贈ってもよいでしょう。
お祝いの相場と表書き
金額の目安 | 5千円~3万円 友人・知人の場合は5千~1万円程度。 親戚など身内の場合は1~3万円が相場。 |
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水引・のし | 紅白蝶結び・のしつき |
表書き | 水引上部: 「御祝」「御引越御祝」「御転居御祝」「御転宅御祝」など 水引下部: 差出人の名前をフルネームで書く |
表書きは、祝儀袋に書く場合でも、品物に掛けるのし紙に書く場合も共通です。
もし、表書きで迷った時は無理に書こうとしないで「御祝」とだけ書きましょう。
間違っても新築じゃない方に「新築」と書かないように気をつけて下さい。
名前の記入は必ず差出人の姓名を書き、文字を崩さず丁寧に筆か筆ペンで記入します。表書きを書く際の文字の色は必ず濃い「黒」で書きましょう。
※薄墨は仏事ですので気をつけましょう。
連名でお祝いをする場合
連名でお祝いをする場合は、3名までなら水引下部に全員の名前を書きます。
一番右側に目上の人を書き、順に左側に書いていきます。
書く位置は、一番右側の人が中央に来るように全体的に左寄りに書いても、真ん中に来る人を軸に全体が中央にまとまるように書いてもかまいませんが、後者の中央寄せのほうが水引に文字がかかりづらく書きやすいでしょう。
4名以上の連名になる場合は、代表者の名前を中央に書き、その左に「外一同」と書くか、個人名は記入せず「有志一同」など団体名などを中央に書きます。
お祝いをしたそれぞれの名前は、半紙や奉書紙など白無地の別紙に全員の氏名を書き祝儀袋に入れるか、お祝いの品物に入れます。
会社の部署全体からのお祝いなどという場合は別紙は省いてもいいでしょう。
お祝いのタブー
新築の場合でも中古住宅購入の場合でも、住居や建物に関するお祝いでタブーとされているものに特に違いはありません。
基本的には縁起を担いで「火に関するものはNG」などといわれており、あえて選ぶ必要のないものを以下にまとめました。
ライター・たばこ・葉巻 | 「火」を連想させるものはNG |
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赤いもの | 「火」を連想させる赤い物や包装紙はNG |
絵画・掛け軸・インテリア | 好みに合わない場合や、場所を選ぶのでNG |
コンロ・ホットプレート | 「火」に関する道具はNG |
赤い花 | 花を贈る場合は、「火」を連想させる赤い花は極力避ける |
包丁・刃物類 | 刃物は新築祝いに限らず贈りものとしてはふさわしくない |
絵画やインテリア関係については、タブーとまではいかないですが、好みに大きく左右されるものですので、相手の好みや住居の雰囲気が分からないまま贈るのはやめておくのが無難です。
また、場所を大きく取ってしまうサイズの大きなものや置く場所を選ぶ物は避けたほうが良いでしょう。
タブーの品物をリクエストされた場合
包丁やホットプレートなど相手からのリクエストがあった場合は、上記で書いたようなタブーとされる品物であっても無理に避ける必要はありません。
お祝いを贈るのは自己満足ではなく、これからの生活に役立てて欲しいという思いがあってのことですから、相手が喜んで活用してくれることが何より大事ですので、希望を優先してあげましょう。
お祝いの定番
では、タブーを避けた場合どんなものを贈るのがよいのでしょうか。
以下に定番とされるお祝いをまとめました。
現金・商品券 | 相手の好みに合わせて好きなものを買ってもらえ、何かと物入りの時期に非常にありがたい贈りものといえる |
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シャンパン・ワイン・日本酒 | お祝いのイメージが強い消耗品のため、披露パーティや訪問時の手土産としても喜ばれる |
重箱・花瓶 | 「建物=容れ物」という縁起物として「入れ物」は定番。重箱でなくとも普段使いやすい食器などでもよい |
タオル | 毎日使う日用品も喜ばれる定番のひとつ。自分では買わない高級なタオルは贈りものとしても人気 |
カタログギフト | 現金や商品券では相手が目上だと贈りづらいという場合などに、好きなものを選んでもらえるからと人気。 |
花 | アレンジメントなら水換えなどの手間も少なく、華やかな場にふさわしいお祝いの代表格 |
上記は参考ですが、相手の好みに合わせたお祝いが重要。
花はある意味消耗品といえるので、お祝いに向いていますができるだけ赤い花は避けるようにしましょう。
一見、住居祝の定番と思われがちな絵画や壁掛けインテリアですが、壁に穴を開ける必要があるものなどは贈らないのが基本です。
自分だったら新居の壁にいきなり穴を開けるのは抵抗がありませんか?
まして自分で選んだインテリアでもないのに穴を開ける必要があるお祝いは受け取る側も苦笑いですよね・・。
お祝いで頂いた場合、受けっとたら一度は飾るのがマナーですので、飾る場所に困る品物は避けるのが親切。
以下に紹介しますのはインターネットサイト「ギフトアットマリー」さん。
スタッフの方の対応も丁寧でメッセージカードやのしの書き方など親身になって相談にのってもらえるのでおすすめです。
手提げ袋も無料で付けてもらえるのでお祝いの品を持参するときも助かります。
本当に必要なものを必要なタイミングで選んでもらえるカタログギフトは住居購入へのお祝いでも人気。不要な物を贈ってお互いに気まずい思いをする心配もないのでおすすめです
タオルは自分では買い替え時を逃しがちだからタオルのプレゼントは人気の定番。毎日使える日用品として今治タオルなら品質も見栄えも文句なしと言えるでしょう。
マンション購入もお祝いの対象
一戸建てではなく、マンションを購入した場合もお祝いをする対象になります。
建物の種類に関係なく、住居購入に変わりはありませんし、この場合も新築・中古問わずお祝いをします。
のしの書き方など、お祝いのしかたは先述の内容と同じで大丈夫です。
企業のオフィスなどが移転する場合は「住居」とは異なりますので、引越祝いではなく「移転祝い」という扱いになります。
お祝いは相手の負担にならない程度が基本
先述にもあるように、お祝いを贈るということは相手にお返しの気遣いをさせてしまうということも念頭に、お祝いしたい気持ちばかりが先行して自己満足のお祝いになったり、さほど親しくもないのにとりあえず形式的にお祝いを贈るのではなく、相手の状況や好みなどを第一に考えたいものですね。