マナーの基本事典 冠婚葬祭のすべて 

日本の行事における様々なしきたりについての疑問を解決するマナーの基本事典

一周忌と一回忌の違い 一年目は「一周忌」

亡くなった翌年は「一周忌」

満1年目で、亡くなった翌年をいいます。
一周忌にあたる翌年のお勤めは、いうなれば二回忌となりますが、亡くなってから一年経った、つまり一周したということから「一周忌」という表現になっており、周忌と表現するのはこの時のみとなっています。

一回忌とは

一回忌は葬儀のお勤めのことを言います。というのも、数え年と同じ数え方をするためで、亡くなった年が「1」とされるからです。

そのため、満二年目は「三回忌」、満六年目は「七回忌」となります。

のしの表書きや礼状の書き方に注意を

筆者が以前に勤めていたギフトショップに、「ご仏前を頂いたのでお礼を送りたい。」というお客様がいらっしゃいました。

その際、品物に添えるお礼状の作成もご依頼いただいたのですが、「一回忌法要に際しましては~」という内容をご指示いただいたのでお話を伺うと、三回忌や七回忌ということから、一周忌も同じく"回忌"と表現すると思われていたようです。

このお客様以外にも、同様に「一周忌」と「一回忌」についてご存知のない方が非常に多くいらっしゃるということがわかりました。

その時の新人スタッフや若いスタッフも違いを説明できず、そのままお客様のおっしゃる通りに受け付けてしまうということもあり、非常に驚いた記憶があります。

ギフトショップといえ、勉強中の新人の方や、そのお店の得意とする分野で知識にムラが生じる可能性もありますので、まずは皆さん自身でこの違いだけでもしっかりと覚えておいて頂きたいと思います。

万一、お店の方にこちらの意図や必要なことが伝わらず、この一周忌と一回忌のように違った提案をされた場合でも、この違いを知っていれば、依頼主である私達が「知らずに恥をかいてしまった」という事態も未然に防ぐことができるのではないでしょうか。

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弔事に関しては以下のブログにも詳しく記載がございますのでご参考にしてください。

www.kouden-guide.info

 

【参考文献】
葬儀・法要・相続 マナーと手続きのすべて:主婦の友社編
お坊さんがイチから教える! 葬儀・法要のマナーと心がまえ―宗派ごとの違いも大胆に説明:現代の葬儀を考える僧侶の会 (監修)
作法が身につく しきたりがわかる 冠婚葬祭マナーの便利帖:岩下宣子 (著, 監修, 監修)
冠婚葬祭とマナーの基本事典:ザ・アール監修・成美堂出版
[最新ビジュアル版]冠婚葬祭お金とマナー大辞典:主婦の友社編