マナーの基本事典 冠婚葬祭のすべて 

日本の行事における様々なしきたりについての疑問を解決するマナーの基本事典

挙式・披露宴での仲人や会場スタッフなどへの謝礼や心づけのマナー 渡すタイミングや表書き・金額の相場について徹底解説!

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謝礼は渡し忘れのないように

挙式・披露宴をするにあたっては、媒酌人や披露宴スタッフなどへの謝礼や心づけ、お車代などが必要となってきます。

これらは当日に渡すことがほとんどですが、渡し忘れのないよう事前に用意しておきます。

また、当日に急遽、用事をお願いする場合もありますので、心づけは多めに用意しておくと良いでしょう。

謝礼は祝儀袋に入れる

金銀や紅白の結びきりの水引の祝儀袋に入れます。
式場スタッフなどへの心づけは水引やのしが印刷された封筒タイプの「のし袋」でも構いませんが、媒酌人へのお礼は額も多くなるため、きちんとした祝儀袋を用いましょう。

お礼の金額の目安

媒酌人(仲人)への謝礼 20万(頂いたお祝い額の1.5~2倍が目安)
媒酌人・主賓へのお車代 1~2万円
受付係への謝礼 3~5千円
司会(友人)への謝礼 2~3万円
撮影係(友人)への謝礼 2~3万円
会場責任者への心づけ スタッフ分をまとめて1万円
プロの司会・撮影・ヘアメイク・運転手などへの心づけ 3千~1万円(料金とは別)
挙式場への謝礼 5~20万円

表書き一覧

媒酌人(仲人)への謝礼 「壽」「御礼」「御酒肴料」
お礼とは別に「御車代」も用意する
心づけ 世話役には「御礼」、会場やスタッフへは「御祝儀」「壽」
式場への謝礼(神社) 「初穂料」「玉串料」「御礼」
式場への謝礼(寺院) 「御布施」「御礼」
式場への謝礼(教会) 「献金」「御礼」

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 媒酌人へのお礼

本来、媒酌人へのお礼は、後日に改めて自宅に伺って渡すものですが、昨今では当日だけの頼まれ仲人も多く、披露宴当日に交通費と一緒に渡すケースが増えています。

披露宴後に両家の親と新郎新婦がそろって媒酌人に挨拶に行き、お礼を手渡します。
その際に「本来ならば改めてお礼に伺うべきところですが、お忙しいと存じますので、こちらで失礼致します」などと言い添えましょう。

たとえその日だけの頼まれ仲人の場合でも家族で礼を尽くして感謝の気持ちを表すのがマナーです。
必要であれば、衣装のクリーニング代や着付け代など、媒酌人が負担した諸費用もお礼に含めてお返しすることもあります。

表書きは「壽」や「御礼」とし、新郎新婦の名前、もしくは両家の姓を書きます。
こちらはきちんと祝儀袋を用意し、簡易の水引が印刷されたのし袋は使わないようにしましょう。

また、謝礼とは別にお車代を渡すのが一般的です。

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謝礼の額は、両家との付き合いの深さや媒酌人の社会的地位にもよりますが、一般的には頂いたお祝いの1.5~2倍が目安とされています。

ただし、20万や30万など高額のお祝いを頂いた場合は、倍返しにこだわる必要はないでしょう。
相手もお返しを期待してお祝いを包んでいるわけではないので、お祝いの気持ちをありがたく頂いておき、同額程度を包めばよいでしょう。

お礼は一般的に両家で「折半」するのが基本です。

お礼を渡す時は、できれば会場内に別室を用意してもらいお礼を述べて渡します。
お礼がすんだら全員で出口、または車まで見送ります。

主賓・その他の来賓へのお車代

主賓へは謝礼は支払わず、「御車代」を包むのが普通です。
披露宴後に、家族か親戚が丁寧にお礼を述べて渡し、出口まで見送ります。

遠方から来ていただいた招待客にも交通費を渡すのがマナー。
全額負担の場合も、一部だけ負担の場合もキリのよい金額にします。
披露宴前か後に家族や親戚から渡すか、受付係に預けて受付の際に渡してもらっても構いません。

御車代は水引が印刷された「のし袋」を用いてもOK。

披露宴スタッフへの謝礼

受付係などのスタッフを務めてもらった方にも披露宴前か後に謝礼を渡します。
当日、渡し損ねることのないように、渡す相手のリストを作り、家族や親戚に頼んでおくと安心です。

表書きには「御礼」と書きます。

こちらは水引が印刷された「のし袋」を用いてもOK。

スピーチや余興を頼んだ人には基本的には謝礼は必要ありません。

会場担当者への心づけ

式場担当者や、式場で手配した着付け・ヘアメイク・介添人や、司会や撮影でプロを頼んだ場合にも料金とは別に心づけを用意します。

披露宴の後は慌ただしく、先に帰ってしまうスタッフもいるので、当日会場に入って、はじめに「よろしくお願いします」と挨拶する時に渡すとよいでしょう。

表書きには「御祝儀」や「壽」と書きます。

心づけは水引が印刷された「のし袋」を用いてもOK。

会場によってはスタッフへの謝礼がはじめからサービス料に含まれている場合もありますので、辞退されたら無理に渡す必要はありません。

挙式場への謝礼

結婚式場やホテルに付帯する施設ではなく、教会や神社などで挙式した場合は、挙式前か後に謝礼を渡すのが一般的とされています。

金額は5万~20万円ほどとされていますが、それぞれの神社や寺院、教会などと相談するとよいでしょう。

表書きはそれぞれ異なりますので注意が必要です。
「御礼」と書く場合は寺や教会などに関係なく使用できます。

神社 挙式料の他に神職にお礼をするのが通例
寺院 挙式料の他に僧侶にお礼をするのが通例
教会 挙式料のかわりに適切な金額を献金するのが一般的
司祭や牧師には別にお礼をする

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感謝の気持ちをきちんと伝えることが大切

結婚式はさまざまな人のサポートで成り立つもの。
協力してもらった人への感謝を忘れずに、当日や後日、謝礼だけでなくしっかりとお礼の気持を直接伝えることも大切です。

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【参考文献】
[最新ビジュアル版]冠婚葬祭お金とマナー大辞典:主婦の友社編
冠婚葬祭とマナーの基本事典:ザ・アール監修・成美堂出版
葬儀・法要・相続マナーと手続きのすべて:主婦の友社編
作法が身につく しきたりがわかる 冠婚葬祭マナーの便利帖:岩下宣子 (著, 監修, 監修)
三越伊勢丹の最新 儀式110番: こんなときどうする? 冠婚葬祭:三越伊勢丹ホールディングス (著)