新しく家を建てた人には「新築祝」をする方も多いことと想いますが、中古住宅を購入した人には”新築”祝いじゃおかしいけど、お祝いはしたい。
でも何という名目でお祝いをするのが正しいの?
とお悩みになる方も多いのではないでしょうか。
また、新築じゃないからわざわざお祝いは必要ないと考える方も中にはいらっしゃるようです。
しかし、住居購入は当人たちにとっては人生の節目となる一大イベントですのでそれは新築も中古も変わりはありません。
この記事では中古住宅を購入した人へのお祝いの名目や時期、熨斗の書き方などについて詳しく解説していきます。
新築も中古も基本的なマナーは同じ
住居祝いに関するマナーは、新築でも中古住宅でも変わりはありません。
贈る品物のタブーをはじめお祝いのタイミングや金額の相場、気をつけるべき点などを以下にまとめてみました。
お祝いをする時に心がけたいこと
お祝いをするとお返しはつきものといっていいでしょう。
住居を購入した場合は新居のお披露目をもってお返しとすることがありますが、お祝いをもらうと招待しなければならない相手が増えるということ。
基本的には新居に招かれたらお祝いをするというので問題はありません。
身近な人が新たに住居を構えたと聞いたら、まず「お祝いをする間柄かどうか」を考えてみてください。
「聞いた以上は何かしなければならない」という義務感が出てくることもあるかと思いますが、招待やお返しの負担も増えるということも念頭において、お祝いの有無や品物選びをしたいものですね。
新居披露に招待された場合は必ずお祝いをするのがマナー。
また、普段から節目節目のお付き合いのある相手や、自分も同じような状況で先にお祝いを頂いていたなら同じようにお祝いをしたほうがいいでしょう。
お祝いの時期
新居披露の前日か当日にするのが好ましいですが、引っ越し後に落ち着いてから贈るのが良いでしょう。
現金を包む場合は、新居披露に招待れている場合は当日さりげなく渡します。
品物をお祝いとする場合は、引っ越し後や新居披露の前日までに贈りましょう。
特に大きいものの場合は当日に持参するというわけにもいきませんので前日には相手方に届いていると、受け取った側も披露当日に飾ったり使用できるので余裕を持って贈りましょう。
当人たちの希望や新居のインテリアなどを見てお祝いの品を決めたいという場合は新居披露の後日でも問題ありません。
その場合は当日はワインやスイーツなど手土産程度のものを持参し後日改めてきちんとお祝いをさせてほしいと伝えてもいいでしょう。
住居祝いのタブー
住居祝いをするにあたり、一般にタブーとされているものをまとめました。
ライター・たばこ・葉巻 | 「火」を連想させるものはNG |
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赤いもの | 「火」を連想させる赤い物や包装紙はNG |
絵画・掛け軸・インテリア | 好みに合わない場合や、場所を選ぶのでNG |
コンロ・ホットプレート | 「火」に関する道具はNG |
赤い花 | 花を贈る場合は、「火」を連想させる赤い花は極力避ける |
包丁・刃物類 | 刃物は新築祝いに限らず贈りものとしてはふさわしくない |
インテリアなど相手の好みに左右されるものや、大きい場所を取るものは避けるのが無難でしょう。
しかし、上記のようなタブーとされているものでも、本人のリクエストがあれば別です。
リクエストがあればその希望にこたえてあげるのが何より嬉しいお祝いとなるでしょう。
住居祝いのおすすめ定番品
タブーの品は上記でお伝えしたとおりですが、では実際には何を贈るのが失礼がなく相手にも喜んでもらえるのでしょうか。
住居祝いの定番の品をはじめおすすめを以下にまとめてみました。
現金・商品券 | 相手の好みに合わせて好きなものを買ってもらえ、何かと物入りの時期に非常にありがたい贈りものといえる |
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シャンパン・ワイン・日本酒 | お祝いのイメージが強い消耗品のため、披露パーティや訪問時の手土産としても喜ばれる |
重箱・花瓶 | 「建物=容れ物」という縁起物として「入れ物」は定番。重箱でなくとも普段使いやすい食器などでもよい |
タオル | 毎日使う日用品も喜ばれる定番のひとつ。自分では買わない高級なタオルは贈りものとしても人気 |
カタログギフト | 現金や商品券では相手が目上だと贈りづらいという場合などに、好きなものを選んでもらえるからと人気。 |
花 | アレンジメントなら水換えなどの手間も少なく、華やかな場にふさわしいお祝いの代表格。しかしできるだけ赤い花は避けるのがベター。 |
上記はあくまで定番でなおかつ受け取る側の負担も少ないおすすめ品ですが、近頃では手肌に優しい洗剤やおしゃれな容器に入っている台所洗剤などを贈る方も増えているようです。
最近の住居はキッチンとリビングに仕切りがないオープンタイプのカウンターキッチンが主流で台所が丸見えということもあり、洗剤などは市販の容器からおしゃれな見えてもいいボトルに詰め替える方も増えています。
また、引っ越しを機に掃除の頻度が増えたり、キレイに目覚める方もいますので、おしゃれな洗剤は住居祝いに意外とおすすめなんです。
私が友人に贈って評判が良かったのが木村石鹸の洗剤ギフトセットです。
見せる収納なんて言葉が流行っていますがこれなら出しっぱなしでも抵抗が少ないはず
住居祝いのしの書き方
のし紙と言われるものは大きく「慶事用」と「弔事用」の2つに分けられます。
お祝いの品に用いるのはもちろん「慶事用」の紅白の水引が印刷されたものですので、今回ご紹介している住居祝いの品にもこの慶事用の紅白の水引のものを使用しましょう。
また、以下画像の右側が慶事用ですが、青枠の部分が「水引」、赤枠の部分が「熨斗(のし)」を模したもので、一般的なのし紙にはこれら2つが印刷されているものがほとんどですので、お店に依頼した場合もこのタイプののし紙での用意となるでしょう。
慶事用ののし紙でも細かく用途によって水引の結び目や本数、熨斗の有無など種類がありますが、住居祝いの場合は以下の画像のような「紅白蝶結び水引・のし有り」のものを使用します。
表書きの書き方と金額の目安
金額の目安 | 5千円~3万円 友人・知人の場合は5千~1万円程度。 親戚など身内の場合は1~3万円が相場。 |
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水引・のし | 紅白蝶結び・のしつき |
表書き | 水引上部: 「御祝」「御引越御祝」「御転居御祝」「御転宅御祝」など 水引下部: 差出人の名前をフルネームで書く |
表書きは、祝儀袋に書く場合でも、品物に掛けるのし紙に書く場合も共通です。
もし、表書きで迷った時は無理に書こうとしないで「御祝」とだけ書きましょう。
この書き方が一番間違いがなく失礼にもなりませんので、新築じゃない方に「新築」と書いてしまったなどの手痛いミスをしなくてすむのでおすすめです。
名前の記入は必ず差出人の姓名を書き、文字を崩さず丁寧に筆か筆ペンで記入します。表書きを書く際の文字の色は必ず濃い「黒」で書きましょう。
※薄墨は仏事ですので気をつけましょう。
連名でお祝いをする場合
連名でお祝いをする場合は、3名までなら水引下部に全員の名前を書きます。
一番右側に目上の人を書き、順に左側に書いていきます。
※上記画像の場合は田中一郎が一番目上となります。
書く位置は、一番右側の人が中央に来るように全体的に左寄りに書いても、真ん中に来る人を軸に全体が中央にまとまるように書いてもかまいませんが、後者の中央寄せのほうが水引に文字がかかりづらく書きやすいでしょう。
4名以上の連名になる場合は、代表者の名前を中央に書き、その左に「外一同」と書くか、個人名は記入せず「有志一同」など団体名などを中央に書きます。
お祝いをしたそれぞれの名前は、半紙や奉書紙など白無地の別紙に全員の氏名を書き祝儀袋に入れるか、お祝いの品物に添え入れます。
福利厚生の一貫として経費から出る会社の部署全体からのお祝いなどは別紙は省いてもいいでしょう。