周年・創立記念をはじめ社員に向けた社内表彰など、法人ギフトの用途は様々あるかと思いますが、いったい何を贈ればいいのか商品調達の担当者の方は非常に頭を悩ませるところです。
また、受け取る側としては何を頂くのが嬉しいのでしょうか。
この記事では法人ギフトにおける「贈る側の悩み」と「受け取る側のリアル」を私の主観もふまえて書いていますので、法人ギフトの疑問や悩みの解決に少しでもお役に立てればと思います。
法人ギフトとは?
企業が社内や社外に向け記念品や粗品などを贈る場合、一般に「法人ギフト」や「ビジネスギフト」と呼ばれます。
個人の支出ではなく、経費で購入する贈答品は「法人ギフト」といえます。
法人ギフトの用途
法人ギフトといってもその用途は様々です。
周立・創立記念などの記念品や、永年勤続表彰や業績達成記念などの社内表彰、社員の結婚や出産のお祝いなどの福利厚生、社外へ向けた中元や歳暮もどのような目的であっても企業が経費で購入する贈答品の場合は法人ギフトの枠に入るといっていいでしょう。
法人ギフトは何を贈ればいいの?
法人ギフトの場合、まず品物選びで苦戦する方も多いのではないでしょうか。
一昔前は企業名が印字された時計や盾などをよく見かけましたが、実際にもらう側としては使いづらいというのが本音・・。
まずは用途別に人気や定番の品を一覧にしてみましたのでご覧ください。
法人ギフト用途別 定番・人気商品し
周立・創立記念 |
時計・盾・漆器など |
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永年勤続表彰 | 花束・カタログギフト・今治タオル・食事券など |
福利厚生 | 花束・カタログギフト・今治タオルやベビーグッズなど ※結婚祝いの場合は新婚生活で役立つ食器やインテリア雑貨、出産祝いの場合はベビーグッズなど生活に役立ててもらえる実用品が人気/td> |
定年退職 | 花束・お酒・カタログギフトなど |
来店記念などの粗品 | ボールペン・洗剤・タオル・タンブラーなど 300円~1000円程度の日用品が人気。 |
はやり実用性の高いものが人気のようです。
実際に受け取った側もすぐに使えて消費できるものが一番ありがたいというのが本音ではないでしょうか。
贈る側の心情として「記念となる品だから形に残るものを」「インパクトを与えたい」と思うのは自然なことですが、実際に企業の名前がでかでかと入った時計や雑貨をもらったら、普段使ったり飾ったりするのは抵抗があると思う人が多いのも事実。
創業者一族や役員クラスなら別でしょうが、一社員ならそういう品はもらっても扱いに困るのではないでしょうか(汗)・・スミマセン
同じ贈るなら喜んでもらえてこそ好印象を与えプラスの作用が働くと思います。
しかし、何を贈っても良いという訳ではないのが
日本の贈答ナマーのうるさいところ。
以下にまとめたものは、法人ギフトに限らず贈答品としてタブーとされているものです。
贈ってはいけない!?贈答品のタブー
包丁・ナイフ |
刃物は「縁を切る」「縁が切れる」を連想するため |
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靴下・スリッパ | 足で踏みつける印象の靴下やスリッパなどの履物はNGといわれているので、マットなども避けるのが無難でしょう。 |
ベルト | 「気を引き締めなさい」「気を抜くな」という意味になるため特に目上・上司に贈るのはタブー。 |
ハンカチ | 涙を拭うハンカチは「分かれ」を連想させるのでタブーとされている。 |
万年筆・筆記用具 | 「もっと勤勉に」という意味合いをもたれるので特に目上・上司に贈るのはタブー。 |
時計 | 「もっと勤勉に」という意味合いをもたれるので特に目上・上司に贈るのはタブー。 |
こうして見るだけでも贈ってしまいがちな品物がズラリ・・。
特に気をつけたいのが「定年退職のお祝い」。
いかにも上にあるような品を用意しそうになりますが、よく考えたら退職する人には、今まで頑張ったんだから「ゆっくりしてください」「お疲れ様」ということを思えば、筆記用具や時計など仕事を連想させる品は不要ですもんね。
仕事を離れ自分の人生を楽しむご褒美になるような物がいいかもしれませんね。
そういえば私が父の退職祝いに贈ったのは「体験型カタログギフト」でした。
母との時間を大切にしてもらいたいと思い温泉宿泊の旅行券が選べるカタログにしたのを思い出しました。
「時」の贈りもの 体験型カタログギフト ラッピング無料クーポンあり ギフトアットマリー
法人ギフトのしの書き方
のしの書き方を簡単にご紹介させて頂きます。
お祝いの熨斗(のし)紙
昨今の贈答文化で一般に言われる「熨斗(のし)」や「熨斗(のし)紙」というのは、上記の画像のように紙に水引が印刷されたものを指すことがほとんどです。
この水引が印刷された用紙に表書きをして、品物に付けます。「熨斗(のし)掛け」と言われることもあります。
熨斗(のし)というのは上記画像の慶事用の赤枠で囲っている箇所を指し、この熨斗(のし)はおめでたいこと、つまり慶事を表すものですので、香典返しなど弔事で使われる熨斗(のし)紙には印刷がされていません。
水引とは慶事用の青枠で囲んだ箇所をいいますが、この色や結び目の形で用途を分けます。
結婚やお見舞い関係以外の法人ギフトの場合は上記画像の慶事用の、水引の色は「紅白」・結び目の形は「蝶」、「熨斗(のし)印刷あり」を基本としてください。
表書きの書き方
水引の上を一般に「のし上」、下を「のし下」といいます。
のし上には「記念品」や「粗品」など用途を書き、のし下には差出人を書きます。
粗品は失礼な書き方!?
「粗品」はその字の通り、"粗末な品です"という意味ですが、実際に粗末な品を差し上げる訳ではなく、「つまらないものですがどうぞお納めください」という意味合いのへりくだった言い方です。
販促品や来店記念品など、どちらかといえば少額の品に用いられることが多いと思います。
しかし、最近では手土産を渡す際などこの、「つまらないものですが」という表現自体使わないほうが良いという風潮が強まっていますので、これを考えると粗品という表書きさえ抵抗を感じる方もいらっしゃるようです。ですが、「つまらないものですが」という言葉だけをとって"つまらないものを人にあげるのか"という揚げ足取りな説明だけで「お口に合いますかどうか」という風にやわらかい表現にしましょう。というマナー講師の方が増えていますが、こういう「つまらないもの」という表現は言葉の意味をそのまま取るのではなく、日本人のもつ謙虚さや控えめさの表現の一種ですので言葉狩りもほどほどに・・と言いたい所。
「粗品」についても"ほんの気持ち程度ですが"という押し付けにならない謙虚な表書きとして使用することになんの問題もないと私は思います。
お店に依頼する際に書き方がわからない時は、「どういう用途で使用する品物であるか」と「誰からの贈り物とするか」を伝えて相応しい内容で用意してもらいましょう。
特に法人ギフトの場合は担当者名で注文したからといって、のし下の名前まで担当者名になってはいけませんのでわからない場合はお店の方に相談するのが安心です。
うっかり伝え忘れた場合など万一の場合を考えて、法人ギフトも多く取り扱っている経験のあるお店に依頼するのがおすすめです。
お店の経験値が高ければ注文の際にはこちらが気づかなかった思わぬ落とし穴を防いでくれるということが多々あり、非常に安心です。
実際に利用して印象が良かったのがこちらのお店。大手にありがちなマニュアル通りにしか対応してくれないというのではなく、お客一人ひとりのニーズに合わせて柔軟に対応してくれるので久々にネットショッピングで感動をおぼえました。
法人ギフトをはじめ様々なギフトで細やかなサービスをしてくれるので知っておいて損はないかと思います。
カタログギフトなら間違いない!?
自分がギフトを受け取る際に不要な品物をもらっても困るという考えで、何かにつけてカタログギフトを贈りがちですが、さらに言っちゃうとそのカタログから欲しいものが見つからないことも多いんですよね。。
で、結局「もうこれでいいや」的な感じで適当にその中から選んじゃうことも度々あります。トホホ・・
だからといって趣味の合わない品物もらっても困りますよね。
それならカタログギフトの方が断然うれしい!てかマシ。
私の周りや百貨店で働いてる友人も、「カタログギフトは受け取る側への配慮もそうだけど、贈る側の負担も減らしてくれるから変なものを贈ってヒソヒソやられるよりは双方ともにカタログにしておくのがベター」という話しをよくします。
法人ギフトは特に親しい相手にプレゼントするというわけではないので、どちらかと言えば形式的な部分も多いと思うので、カタログギフトはそれなりに格好もつくし受け取った相手からもヒンシュクを買うことも少ないんじゃないでしょうか。
実際に法人ギフトで圧倒的売上げを伸ばしてるのはカタログギフト業界だと言いますしね。
最近では何でも載ってるカタログギフトじゃなくて、個々の好みにより近づくために「食べ物だけ」その中でも「お肉だけ」「スイーツだけ」というように、内容がよりピンポイントになっているようですし、意外と使えるんじゃないかなと思いだしてきました。
カタログギフト業界も飽きられないように必死なんですね・・オツカレサマ
しかも、もらうなら現金か商品券が嬉しいという本音をとっくにご存知のようで、カタログギフトから選ぶ商品の中に商品券があるものまであるではありませんか。
とにかく企業側の見栄やこだわりも大事ですが、せめて社内向けギフトは社員のことを第一に考えてカタログギフトや今治タオルなんかが一番うれしいんじゃないでしょうか。
最近では福利厚生は完全に社員目線のギフトを贈るという会社も多いようで、私の友人は出産のお祝いに会社からオムツを大量にもらったと言っていました。
他にはお米をもらった子もいましたね。うらやましい!